採用コンサルのつぶやき

大手外食チェーン人事部にて採用全般をプロデュース。2005年より人材系企業に転職し、現在、採用コンサルタントとして、苦戦する企業の採用活動のお手伝いをしている、「採用コンサルタント」のつぶやきを掲載。

「内定フォロー」についてvol.3

「内定フォロー」についてvol.3

さて、前回に引き続き「内定フォロー」の事例について、ご紹介いたします。

■入社前研修
講師による、講義スタイルで新社会人としての心構えやビジネスマナーの研修であったり、e-ラーニング等による教育プログラムで、入社前に必要なスキル等を学ぶものなど、多数あります。

ただし、私の見解としては、このような、座学式の研修は「内定の段階」では好ましくないと考えます。
売り手市場の中、複数内定が当たり前となり、企業の採用活動も長期化している中では、

「内定承諾書」の提出程度で、

入社が確定したと見るのは危険です。

営業的に言うならば、見込み客が購入を予約したようなものだと考えたほうが良いでしょう。


よって、前回も述べましたが、「内定ブルー」を前提として考え、まだ、自社の魅力を訴求する必要があるでしょう。


■内定者プロジェクト
これは、内定者を集め、グルーピングした後に「課題」を与え、回答を提出してもらうものです。

基本的には、グループワークに近い内容ですが、グループワークはファシリーテーションの要素が加味されており、目的としては、ワークを通じて、集団の中の自分を自らで認識するということになりますが、「内定者プロジェクト」における課題は、あくまでも、ミッションです。
私が実施しました、具体例を挙げるならば、「社内広報誌」の作成が効果的でした。
内容は、内定者の作る社内広報誌として、各部門紹介を実施し作成いたしました。

<効果的だった点>
○部門紹介であるため、内定者は各部門にインタビューを実施しました。これにより、仕事内容の理解度が高まり、かつ、インタビューを通して、既存社員との交流が持てた点が、入社動機の高まりにつながりました。

○内定フォローは、原則、自由参加であるため、参加率がなかなか上がらない、そのなかで、不参加者が、大抵、内定辞退につながっていき、困るものだが、この、広報誌のプロジェクトですと、各人の役割ができるため、途中で不参加になると、同じグループのメンバーに迷惑がかかるため、参加率が極めて高くなる。


私の実施した「内定フォロー」は、原則として、仲間意識の醸成に重点を置き、楽しさを追求しました。

この会社は楽しそうだ   この会社ならやりがいが持てる  そう思ってもらいたく、実施いたしました。

ただし、浮ついた楽しさだけでは、入社後に、現実とのギャップに押しつぶされてしまいますので、現実の厳しさを見せつつ、仕事のやりがいの部分を訴求することがポイントと思います。


今回はこの辺で

では!また。



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「内定フォロー」についてvol.2

「内定フォロー」についてvol.2


さて、今回は「内定フォロー」の事例について、成功例も含めて詳細にご説明いたします。

内定者へのフォローが必要なのは、前回も述べましたが、とにかく、内定者と定期的に接点を持つということが、極めて、大切となります。
06年採用からは、学生は下手をすると、志望度の低い企業ですと、自分の内定した企業を忘れていることもあるくらい、複数内定が当たり前になっています。

本音の部分で語りますと、ようは定期的に学生を呼び出し、入社意思の確認というのが、「内定者フォロー」の本質です。

ただし、実施するのであれば、それは、中身のあるものでなければ、召集する学生に対して失礼です。
中身のある内定者フォローというのは、何も、勉強会形式で無ければならないということではありません。
目的を明確にし、その目的を参加者に理解させることができるものであれば良いのです。


では、具体的な事例を記します。


□ラボラトリー研修
グループワークの実施です。
私が実施しました「グループワーク」は、まず、参加する学生は「内定者」なので、同期なのですよと伝え、まずは、顔を覚え、親しくなることが目的ですと実施いたしました。
また、講義形式は固く、眠くなるので、体を動かし、アイスブレイクもかねた、楽しいものを実施いたしました。
最初に実施するのに適していたのは「リレー紹介」でした。 ←これは、なかなか好評で、その後の入社前導入研修でも実施いたしました。

○リレー紹介概要
参加者(内定者)全員が輪になって座り、順番に自己紹介をしていく。
1)田中です。2)田中さんの隣りの長谷部です。3)田中さんの隣りの長谷部さんの隣りの坪井です。・・・・と続いていく
  ▼
 つっかえたり、間違えたりした場合は、最初からやり直しを実施いたします。
 右回り・左回りは自由
  ▼
 このときに司会者は盛り上げ役に徹して、楽しい雰囲気を作り上げる必要がある。

※内定者も初対面の方が多いですので、名前と顔を覚えるには、凄く効果的です。
※二次効果として、採用担当者も名前と顔を一致することができます。 
 ↑ やはり、採用担当者は内定者の顔を見ただけで名前を呼べるようでないといけない(また、非常に喜ばれます)

□コミュニケーション
私が実施した「内定者フォロー」では、毎回、2時間ほどのグループワークのあと、食事会を実施いたしました。
場所にもよると思いますが、理想的なのは、立食形式で、会社側から3〜4人参加し、全員に声を掛けていくスタイルがよいです。
また、内定者同士のコミュニケーションも促進しないといけません。

「メアド交換タイム」を作りました。 ← チョット合コンぽくて嫌な会社もあるかもしれませんが・・・
  ▼
 内定者の絆は重要です
 時間の経過と共に内定者の心理は不安が増幅していきます。
 最初は内定が取れて嬉しい気持ちから、徐々に「本当にこの会社で良いのか?」 「自分の適性は別にあるんじゃないか?」 
 俗に言う「内定ブルー」の状態が来ます。
  ▼
このときに、意外に「内定ブルー」の内定者を救うのが、内定者仲間だったりするのです。


※これはテクニックですが、私は、この内定者研修(「内定者交流会」という呼称にしていましたが)に、内定保留者(内定承諾書未提出者)も呼んでいました。
これは、迷っている学生の最後の背中を押す場にしたかったからです。
しかも、その背中を押すのは、同じ学生にやってもらうのです
  ▼
 内定者の中から、信頼の置ける学生を2〜3名程度チョイス(この選定は慎重にやらなければなりません)し、よ〜く内容を説明したうえで、迷っている学生に話しかけ「自分は入社を決めたよ!」と言ってもらい、入社を決めた動機などを話してもらうのです。
  ▼
 これは、上手くいけば、凄く、効果あります。


今回はこの辺で
次回は、引き続き「内定フォロー」の具体例を解説いたします。

では!また。


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「内定フォロー」についてvol.1

「内定フォロー」についてvol.1

採用に成功した企業の特徴のひとつに内定者フォローがあります。

日本経団連による倫理憲章が決められましたが、内定出しのピークは、結局、それほど変わりませんでした。ということは、学生の立場に立つと、5月時点で内定をもらってから、入社日まで約10ヶ月間の空白期間が発生します。この間、学生は内定をもらいながらも、「この企業で本当にいいのか?」「もっと他の企業も見てみよう」など、就職活動を続けている可能性があります。

内定を出し、承諾書提出で

   めでたく終了というわけには

          いかないのです。



そこで、内定承諾後の「内定者フォロー」が大切となります。


学生の就活の熱意は、内定獲得時にピークを向かえ、その後は、下降曲線をたどります。
その、熱意の下降曲線を緩やかにしたり、逆に上昇させ、モチベーションアップを目指すのが、「内定者フォロー」なのです。

ですから、バブルの頃にあったような、内定者を海外旅行に連れて行ったり、接待まがいのことをすることではありません。

では、具体例をいくつかご紹介いたします。

■内定者のアルバイト雇用
内定を出した学生をアルバイトとして雇用している会社もあります。入社するまでにある程度仕事内容を理解させることができるわけですから、入社後の戦力化が非常に早くなります。また、学生にとっては社内の雰囲気に慣れたり、業務の流れを覚えたり、先輩社員と親しくなれるという利点があります。
また、概ねの学生は、就職活動中は、たいていアルバイトを、辞めていますので、内定後に新たしく探すくらいなら、働いてみないか?というアプローチは有効です。

■内定者とのコミュニケーション       
入社までの期間、学生を頻繁に呼び出す企業もあります。食事に誘って入社意思が固まっていることを確認したり、社員とふれあい、仕事の面白さを実感してもらう場を設けたりします。
仕事内容の理解って、結局は実際にやってみないとわからないものです。興味を持ってもらうための説明から、ナマに近い現場の声で、リアルなイメージを持たせるというわけです。

その際必ず、期待している旨を伝えることが重要です。

■入社前研修
入社前の事前研修を行う企業もあります。ビジネスの基本を教えたり、社会人としての心得を説いてみたり。
内容は様々ですが、入社前に同期となる同じ立場の学生同士が一緒に机を並べる場を設けて、学生のチームワークを築き、一方で仕事の面白さ、ビジネスの面白さを伝えていく。
最近ではe−ラーニングを利用して、自宅にいる学生に様々な課題をだし、提出をさせている企業もありますし、事前になんらかの資格を取得させている企業もあります。

■内定者プロジェクト
内定者を次の新卒採用のプロジェクトメンバーに参加させている企業もあったりします。
入社までの期間に、内定学生との接点創出とそれによるモチベーションアップが、結果として内定辞退を防ぐことになりますし、意欲的に仕事に取り組む人材育成にもつながります。


採用活動は入社までは終わりません。内定後の活動も重要なプロセスであることを忘れないでください。


では!また。
次回は、内定者フォローについて、もう少し、深堀りして解説します。


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学生「内定コレクター」続出

学生「内定コレクター」続出

5月31日付け日本経済新聞の特集記事「就職最前線」に、このようなショッキングな見出しの記事が掲載されました。

記事の内容としては、07採用(就職)戦線としては、超売り手市場となっており、複数内定の学生が大挙しているとの内容でした。

その記事の中で、現在を象徴的に表している点が二点ありましたので解説いたします。


□複数内定を持つ学生の分類
日本経済新聞社とNTTレゾナンテが就活中の学生に実施したネット調査結果
・44%の学生が1社以上の内定を獲得
・内定獲得学生の57%が複数内定を獲得
・内定獲得学生の30%は3社以上の内定を獲得

※学生の二極化現象が顕著になっている
これは、「05採用(就職)」から言われ始めましたが、特に07採用では顕著になっている。

超売り手市場の中、企業はバブル期並みに採用枠を広げているが、「厳選採用」姿勢を崩していないという点であります。
一部の採用難企業(流通・サービス業)などは、現実的に「そんな事言ってられる状況じゃない」という事で、合否ハードルを下げている企業もある。

ただし、一般的な企業はバブル期にムリな採用を実施し、その後のリストラ局面で苦労した経験から、売り手市場の中においても「厳選採用」を貫いている。

これにより、内定を取れる学生は複数の内定を獲得し、内定を取れない学生は全く取れないといった二極化が進んでいる。

また、学生の行動パターンも複数内定を助長してしまっている。冒頭にある「内定コレクター」の存在である。

大学の就職部(キャリアセンター)が機能不全に陥り、学生は市販の「就活マニュアル」を読んで活動するようになり、その行動が画一化してしまっている。
企業研究よりもセミナー参加を優先し、取り合えず「内定確保」と行動し、内定を取った後に企業研究をする学生がいる。

内定を十数社持っていると公言する学生も少数ではない。 まさに、ゲーム感覚といえる。

□内定辞退対策
上記の解説にあるように「複数内定」が当たり前の状態であれば、大量の「内定辞退」が発生することになる。
既に採用選考というものは、”入社希望の学生を選ぶ場”では無くなっており、いかに、自社は魅力的で働き甲斐のある職場なのかをセールスする場となっています。
ただし、これは、学生の耳障りの良い言葉を並べるということでは無く、企業理解度を深める場になっているということです。

また、「内定」を出したからといって油断はできません。

面接では、意気揚々と第一志望をアピールしていた学生が、平然と内定辞退を通知してきた経験を採用担当の方であれば味わっているはずです。

そのようにならないためにも、「内定フォロー」は重要となります。


では!また。
次回は「内定フォロー」について解説いたします。




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