採用コンサルのつぶやき

大手外食チェーン人事部にて採用全般をプロデュース。2005年より人材系企業に転職し、現在、採用コンサルタントとして、苦戦する企業の採用活動のお手伝いをしている、「採用コンサルタント」のつぶやきを掲載。

接触数目標を決めていますか?

接触数目標を決めていますか?



年末となり、早い企業では自社セミナーも開催されたのではないでしょうか?
エントリー数もだいぶ増えてきたことと思います。

まず基本的なことですが、学生の数や学生一人当たりのエントリー社数は、大きな変動はありません。
ただし、就職サイトに出稿する企業は大幅に増加しています。
このように、需給関係が変化していますので、1社当たりのエントリー数は前年と同じ事をしていれば確実に減少いたします。

よって、ここ数年は各採用担当者が、多大なる費用を掛けて露出を増やし(媒体側のセールスによる強迫観念もある)エントリーの減少を食い止めようとしています。


しかしながら、結果として「どうでしょう?」


多額の費用を掛けて多くのエントリーを集めたものの、結果として、面接に進んだ人数は前年割れとなってしまったという事例は多数有ります。
これは、採用計画を立案する際に明確な「接触数」を決めていないことが挙げられます。

「接触数」の定義は様々ですが、選考プロセス上で、その他大勢でなくなるフェーズと考えれば良いと思います。
「自社セミナー」 ⇒ 「適正試験」 ⇒ 「一次面接」 ⇒ 「二次面接」 という採用フェーズであれば、「適正試験」の参加数が接触数で良いと思います。

この「接触数」を重点ポイントに定め、これ以降の歩留りを改善していくことで、無駄な費用と労力を節約できます。
つまり、いかにロイヤリティの高い学生を集めることが成功の秘訣となるのです。


この「接触数」は採用数の概ね30倍程度が目標数となります。
30名の採用計画であれば900名の「接触数」が必要となります。
ただし、先にも述べましたが、この「接触数」は単純にセミナー参加者数等ではありません。
ロイヤリティの高い母集団という定義ですので、不人気企業の場合などでは、「リクルーター面談」などを実施した後のフェーズの方が良いかもしれません。


後は、過去の選考フェーズ別の人数から歩留り率にて算出していくことで、母集団数等を決めていけます。
これは、サイト選定にも有用です。


母集団形成方法は様々ですが、単純に人数を集めるだけが得策ではありません。
不人気企業で大量採用を実施する場合には、とにかく数が必要ですので、あらゆる手段を用いて母集団を形成する必要がありますが、30名以下の採用であれば、明確なターゲティングでロイヤリティの高い学生を集めることが費用対効果を良く出来るでしょう。




では!また。

共感型採用 リクルーター活用のリスクとリターン

共感型採用 リクルーター活用のリスクとリターン



では、前回のリクルーター活用のポイントに引き続き、今回はリクルーター活用のリスクとリターンについて解説いたします。


■リクルーター活用のリスク
1)ハイパフォーマーをリクルーターに動員できない

2)リクルーターの意味を理解できないまま活動してしまう

3)採用戦略と違うことを話してしまう

※一番怖いのは、人事部の考える採用戦略と異なることを話してしまうリスクです。
採用戦略として「自立した自ら考え行動できる人物」とターゲティングしているにも関わらず、リクルーターが学生に休日や福利厚生の話ばかりしていたとしましたら、完全にミスマッチとなってしまいます。

■リクルーター活用のリターン
1)人材をひきつける力の強化

2)人材を生かす力の強化

3)社内人材の活性化

※採用の効果だけでなく、「社内人材の活性化」の効果は大きいです。
これは、若手社員が学生に対して、自分の経験や会社の理念・戦略・魅力を語ることで、自分自身のキャリアの棚卸しとなり、これは、働く理由の再確認となり、ビジョン・価値観の内面化につながっていきます。
よって、リクルーターの効果は採用面だけでなく、最近、強く言われている「入社3年以内の離職」を防止する効果にもなります。




では!また。

共感型採用 リクルーター活用のポイント

共感型採用 リクルーター活用のポイント



では、前回の共感型採用の実務に引き続き、今回はリクルーター活用のポイントについて解説いたします。

1)ハイパフオーマーの動員
リクルーターの選出を現場任せにしない!
出来れば、人事部で日ごろよりリサーチを進め、指名してしまう手法が良い。

2)社内全体の協力体制構築
企業風土として「採用は全社で取り組む」という雰囲気作りが大切となります。
また、リクルーターは採用だけのものでは無く、「キャリア研修」 「次世代リーダーの育成」 「価値観浸透」である旨をアピールしておく必要があります。

3)リクルーターとの情報共有
採用戦略について、背景となる部分も含め、必ず共有しベクトルの向きを同じにしなくてはいけない。

4)事前準備の徹底
学生に対して話す内容を、学生の主観に完全に任せてはいけません。
きちんと、事前に検証し、練習する場が必要です。

5)リクルーターとその他のビジュアルとの連携
リクルーターのリアリティを増すためには、話しする内容とリンクする形でのビジュアルを低起用することで、よりリアリティを増す手法が使える。
リクルーターが本社以外の部門の者であれば、その部門長にインタビューして、その説明を別のところで実施し、紹介する際に、実はリクルーターの××君の上司です。
みたいな紹介がつながりがあり、イメージもしやすくなります。(選考フェーズの物語化)

6)リクルーター同士および人事部のナレッジ強化
学生と話しをした結果、ウケの良い話しや困った質問など、または、ざっくばらんに自社以外にどこを受けているか? どんな求人サイトを見ているか等々をヒアリングし、ノウハウの共有と蓄積を行う必要がある。

7)目的と期待の整理を行う
「目的」と「方法・手段」を取り違えないようにするために、整理整頓を行う必要があります。
これは、当初、スタート時は出来ていたが、時間の経過と共にズレてしまうことはあります。
なので、適時にミーティング等で「そもそも何のために」ということを問い続ける必要があります。


今後の人事部のあり方としては、採用だけでなく「人材をひきつけ、活かす力を伸ばす」施策が重要となります。
よって、リクルーターの手法は採用だけに留まらず、若年社員のリテンションとしても活用できるので、積極的に取り入れていただきたいと考えます。





では!また。

共感型採用(価値観の合う人の採用)の実務

共感型採用(価値観の合う人の採用)の実務



前回のところで、自社のビジョンや企業風土・ものの考え方という「価値観」について、共感できる人を採用するということの重要性に触れましたが、今回は、どのようにして「価値観の合う人の採用」を行うかについて実務面の解説を行います。

リクルーターを有効活用し、この共感型採用を行うことを提案いたします。

この「リクルーター」ですが、バブル期に、非常にもてはやされた手法で、その後、バブル崩壊による就職氷河期時代の到来により、すっかりと姿を消していたのですが、3年程度前から売り手市場を背景に復活の兆しとなっています。

では、なぜ? このリクルーター戦略が奏功するのかと言いますと、リクルーターの最大の特徴は「社内のリアリティを伝える」ということだからです。

ようは、リクルーター自身が仕事において何を重視して判断をしているか。自分の仕事や経験を通して、どのような意味を見出しているか、簡単な例で言えば、上司を役職で呼ぶか「さん」付けで呼ぶか・・・等々で価値観は伝わるのです。
よって、自分には合わないと感じた学生は去っていきますが、合うと感じた学生は強く入社を考える結果となります。


では、人事部のスタッフでは伝えられないのか?


これは、正直、リアリティの面で難しいと考えます。
また、年齢の近い者が、熱く語ることで、そのリアリティは増していきます(擬似OB・OGの感覚ですね)


リクルーターの役割には大きく二つあります。

<母集団形成>
前述のバブル期では、とにかく、出身校へ訪問し先輩後輩の関係をフル活用し、親近感から自社へのエントリーを動員する方法を取りました。

<価値観の伝達>
いま、一番大切なリクルーターの役割は、まさに「価値観の伝達」 にあります。
人事部の担当者では伝えきれない、若手社員の現場の業務のリアリティを学生に伝えてもらい、「やりがい」であったり「3年後の自分」見たいな事を伝えてもらい、効果的に自社の考え方に共感できる学生を集めていくのです。


ただし、ここで気をつけなくてはいけないのは、このリクルーターですが、「丸投げ」は決してしてはいけません。
意外に多いのですが、「自由に思うことを話してみて・・・」なんて流れの企業があります。


これは、極めて危険です!


リクルーターの主観で採用が始まってしまいます。
よって、リクルーターの人選も重要ですが、その後の戦略も非常に大切となっております。

■リクルーター活用の目的
1)人材をひきつける力の強化

2)人材を生かす力の強化

3)社内人材の活性化



では、リクルーターを活用するためのポイントにつきましては、次回、あらためて解説いたします。




では!また。